october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

妊婦の安眠

7月に入ってから安眠できなくなった。蒸し暑くて寝苦しい。子供の頃のように両足が熱くて眠れない。夜中に絶対にトイレに起きる。トイレじゃなくても3〜4時間すると目が覚める。しかも夜中に起きると胎動がロックンロールしてて激しくて、あたかも「深夜だぜ!俺の時間だぜ!」とでも言うように腹の中で暴れているので寝つきにくい。腰痛で眠れなかった日もあった。腹がデカくて寝返りが中々打てない。抱き枕を持ち込んだらベッドがとにかく狭い。など、問題は山積みであった。しかし寝ないことには体力がどんどん落ちていく。疲れが溜まってお腹は張る。これはよくない、と改善策をいろいろと試した。

まず扇風機を買った。そして弱めの風を夜通し付けた。少し楽になった気はしたがやっぱり全体的な苦しさは変わらなかった。夫は暑がりで私はもともと寒がりなので風の強度や向きでも色々試行錯誤があった。なんとなくこれでいけるかな、と思ったのもつかの間、夏が進行しエアコンをつけていないと凌げない室温になったのでエアコン+扇風機のダブル稼働にした。夫がエアコン側に寝て、扇風機もそっちに置く。しかし寝室のエアコンは微妙に音がうるさい上に温度の微調整が難しい。27度だと暑くて26度だと寒いという状況。扇風機は私は足元に置いて欲しいのだけど夫は顔に近くに置くので、こっちの顔面にも風が掛かってしまう。私はエアコンだろうと何だろうと顔に風があたる状況がとても苦手なので、結局夜中に起きて扇風機のポジションチェンジをしたりする羽目になる。これは結局、足元に置いて風を半分は壁に当てて跳ね返らせる方式にした。そしてエアコンは冷房ではなく少し強めのドライにしたらかなり快適度が上がった。敵は温度ではなく湿度だったのである。

妊婦の必需品として色んなところで紹介されている抱き枕はかなり早い段階から導入していた。妊娠5ヶ月目くらいの時に、先輩ママがおさがりをくれのだ(西松屋のコの字型のやつ)。これは想像以上によかった。抱き枕がないと生きていけないレベルでお世話になっている。なお昼間は腰まくらにしている。車に乗る時にも腰周りに当てるととても楽だし、何となく豪華な気持ちになって楽しい。夫はその様子を見て「玉座だね!」と言う。しかし、ベッドの中では、この抱き枕はそれなりにスペースを取る。そしてお腹も大きくなるにつれて浮上してくるのがそもそもベッドが狭いよ問題だ。うちはダブルベッドなのだけど、ダブルベッドのサイズというのはわりかし狭くて横幅が140センチしかない。(ホテルの"ダブルベッド"は、実際は大体クイーンかキングサイズ)標準的なシングルベッドの幅が97センチなので、それと比べると一人頭の寝るスペースが27センチも狭いことになる。愛があればいいだろと言われるかもしれないが、愛があろうがなかろうが物理的に狭いものは狭い。腹がでかくなってる妊婦が抱き枕を抱えていると、それだけでそうとうなボリュームになるのだ。しかし、いきなりベッドを拡張するのは難しい。夫にソファで寝てくれとも言えない。なので苦肉の策として布団をベッドの横に敷いて寝てみた。するとけっこうぐっすり眠れた。しかしフローリングの上に普通の布団を敷いていたら固すぎて、三日目に腰痛で死ぬ羽目になった。大変申し訳ないが、夫に代わってもらった。すると一人でダブルベッドを占拠できるのでかなり快適になった。やったー!

結局その二点、湿度と寝るスペースの問題が解決すると、他のことでもそこまで煩わされなくなった。夜中にトイレで起きてもすぐに二度寝できるし、足が熱いのもスペースがあればジタバタしてると楽になる。深夜、お腹のロックンロールフェスは留まることはしらないが、こればかりは元気が良いことだと思うので甘んじて受け入れよう。これからますます激しくなるようだし。腰痛は寝る場所をベッドに戻したのと、寝る前にぬるめの湯船に浸かることでかなり改善している。

そういえば、妊婦の安眠姿勢をググるとシムズの姿勢というのがあるのだが、私は苦手なのであまりしていない。こういうやつ。左を下にして、クッションを足の間に挟み、左腕を後ろに抜いたうつ伏せめの横向き寝である。両親学級の妊婦体操の回でもリラックスできる体勢として教わったのだけど、うまくできない。横向きは平気なんだけど、左腕を後ろに抜いた状態で寝付けないのである。もともとうつ伏せの寝方は好きじゃなかったので、なんか苦しい。あと左ばかりを下にしていると、右側の靭帯が伸びて痛んだりもした。あれは困る。でも仰向けで寝るとそろそろお腹が重すぎて仰臥位低血圧症候群というものになるので、そしてとても苦しいので、最近は重い体で左に右にと寝返りをうちながら寝ている。

夜中に眠れないと、日中がとにかく辛い。体力はめきめき削られていくし、疲れもたまりやすいのでお腹は張るようになる。母体は中の人を守るために夜間安眠ホルモンを出すべきだ。ただし夜間だけでお願いします。

 

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産前も寝苦しいし、産後に安眠はないよといろんな人に言われる!怖い!