october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

多様性の科学/マシュー・サイド

今、久しぶりに長編小説を書いていて、それはとても楽しいんだけど、長編に取りかかるとほかのことになかなか手が回らず、俳句も作っているし、読んでもいるし、本も読んでいるけど、このブログまでたどり着かない。2年連続で園の保護者会の役員をやることになりそっちも色々と忙しく、仕事も詰まっていて、充実していて楽しいけど、ひいひいする。ひいひい。それでも長編小説を書くのはやっぱり楽しい。多分来月後半は弱音がいっぱい垂れ流されるだろうと思うがそれはそれ。もう桜が咲いている。一年が早い。赤毛のアンオーディブルで聞いているけど、めっきりマリラに感情移入してしまう。

経営者からメディア、著名人までもが大絶賛!
なぜグッチは成功しプラダは失敗したのか。
なぜルート128はシリコンバレーになれなかったのか。
オックスフォード大を主席で卒業した異才のジャーナリストが、
C I A、グローバル企業、登山隊、ダイエットなど、あらゆる業界を横断し、多様性の必要性を解き明かす。
自分とは異なる人々と接し、馴染みのない考え方や行動に触れる価値とは?


【目次】

第1章 画一的集団の「死角」
第2章 クローン対反逆者
第3章 不均衡なコミュニケーション
第4章 イノベーション
第5章 エコーチェンバー現象
第6章 平均値の落とし穴
第7章 大局を見る

才能や知識、スキルがあるからといって成功できるわけではない。
多様な考え方を受け入れる認知的多様性(コグニティブ・ダイバーシティ)を手に入れ、
偏狭なものの見方や盲点にとらわれずに、思考を解放すること。

致命的な失敗を未然に発見し、
生産性を高める組織改革の全てがここにある。

 

最近読んだ本の中で一番面白かった!!多様性か質か、みたいな二項対立の話をしている場合じゃなくて、組織の質のためには多様性の確保が必須ということをありとあらゆる角度から検証・実証している内容。ケーススタディが厚くて面白かった。ただグッチとプラダの例は本当にちょっとしか出てこないので、コピーに入れるのはどうなのか?とは思う。

エコーチェンバー現象の章、元白人至上主義者のデレク・ブラックと彼を変えた大学の友人でユダヤ人であるマシュー・スティーブンソンの話が、色々な意味で印象深く、そして希望の光でもある気がする。

とにかく、ありとあらゆる人に読んでほしいなと思う。

我々は自分と同じ考え方の人、同じ視点や同じ偏見を持つ人と一緒にいることを無意識に好む。その方が気が楽だ。しかもみんなで賛同し合って、自分たちの考えに自信を持てる。頭が良くなった気になる。実際は愚かな集団でしかないのに。