october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

突発性発疹+その後の低体温

生後9ヶ月3週目、娘が突発性発疹に罹った。あの、赤ちゃんが最初に発症するとされる高熱、突発疹である。いつくるか、いつくるかと思っていたら、とうとう娘氏にもやってきた。手足口病やらアデノウィルスやらに怯えていた中での発症だった。突発疹の特徴を簡単にまとめると以下のようになる。

・ヒトヘルペスウィルス6型、7型の感染症
・38~39度の高い熱が3~4日続く。(娘は40度まで出た)
・熱がある間の機嫌はそんなに悪くない。
・下痢をすることもある。
・高熱により熱性痙攣を起こす場合がある。
・たまに脳炎などの重篤な合併症を発症する。
・解熱した後、全身(腹・背中がメイン)に発疹が出る
・発疹は痒みを伴わない。痕も残らない。
・発疹が出ている最中は不機嫌なことが多い。
・予防ワクチンや特効薬はなく対処療法のみ
・解熱し発疹が出た後で突発疹だと診断される(熱だけの段階ではわからない)
・0歳~4歳までの間にほとんどの子が発症する
・基本的に他の子にはうつらない
・発症してから二週間は予防接種ができない(これは小児科で貰ったメモに書いてあった)

参考:

www.msdmanuals.com


突発疹のことは高校時代に読んだ内田春菊の「私たちは繁殖している」で知った。当時はあまり何も思っていなかったけど、妊娠出産育児に関する基礎知識があの漫画によってかなり培われていると感じる今日この頃である。(妊娠後に6巻くらいまで読み返した!)

 


以下、時系列に沿って記録する。

木曜日
娘は私の出発直前に起きた。もしかしたらこの時点で発熱していたのかもしれないのだが、夫の手によってミルクを飲んでいたので抱っこしないでそのまま出発した。ぱっと見た感じではいつもと変わりなく、元気そうだった。木曜日は夫は朝から海外との電話会議があるので、母に保育園まで送ってもらう手はずになっている。ところが、出社して席でパソコンを開いたところで母からLINEが入り、娘が発熱しているのでそのまま帰ってきたとのこと。38.1度。母には娘をかかりつけ小児科に連れて行ってもらうお願いをして、上司には午後休を願い出た。正午に会社を出て1時に帰宅。娘はリビングで寝ていた。熱は39.3度で思ったより高かったが、目が覚めている時は思ったよりは元気だった。小児科では、手足に発疹がないこと、鼻水・咳がほとんどないこと、アデノウィルス陰性のことから、おそらく突発疹でしょうとのこと。土曜日まで熱が下がらなかったら再診してくださいと言われた。CRPを確認して突発疹以外の怖い発熱ではないことを確認するらしい。薬はケフラール(成分名セファクロル・抗生物質)と、アンヒバ座薬(アセトアミノフェン)。抗生物質は念の為出すので症状が悪化しなければ二日で止めて良いですとの指示。それから熱は少し落ち着いたが、再び徐々に上がり39度前後になった。座薬を入れたかったが、その日はまだうんちをしていなかったので入れてもすぐに出したらどうしようと思って迷っていたのだが、離乳食を食べる前には熱は下がってたほうがいいかなと思ったので17時ごろ座薬をイン。熱は36度5分まで下がった。機嫌はよく、いつもよりは元気はないが、絵本を読んだり、おかあさんといっしょを見て過ごした。離乳食もよく食べた。ケフラールはベビーダノンに混ぜると問題なく食べてくれた。夜になっても熱はあまり上がらなかった。ただ、ものすごい敏感になっていて夜寝かしつけた後も隣にいる私がちょっと咳き込んだりしただけで、ビクッと起きてギャン泣きした。

金曜日
引き続き発熱中。機嫌よくおかあさんといっしょを見ていたが、昼過ぎあたりから熱がぐんぐん高くなってきた。最高40.7度。さすがに40度を越すと息も辛そうで寝ている間もぐったりしていた。解熱剤を入れると、けっこうすんなりと平熱近くまで下がり遊び始めるけど3時間くらいしか持たないので、再び熱っぽくなってきてからは首の後ろの硬さと意識状態に注意しながら様子を見る。敏感なのは続いていて、食器洗いのちょっとした音などでもビクッと起きて泣いていた。ミルクの飲みはそこそこ良く、離乳食もまあまあ食べた。夜から熱がまたどんどん上がり始めて39.3度に。前回の座薬から6時間も経ってなかったので入れれず、だけど苦しそうなので保冷剤を首の後ろに当ててみたり、わきの下に入れてみたりした。しかし嫌がって仕方がない。お医者さんの本にも「不快感を取り除くために冷やすことは有効だけど、冷やすことを嫌がるなら(=不快になってるから)意味がないからやらなくていい」と書いてあったので、ほどほどでやめる。0時過てからまだ座薬を入れる。結果的に5本もらった座薬はこの日で使い切ってしまった。金曜日の夜が一番辛そうだった。あと木曜日は結局うんちをしなかったのだが、金曜日は朝にコロコロうんちをしてから3回立て続けに出して、夕方にも2回した。夕方は下痢っぽかった。突発疹は下痢をすることもあるらしいので、やっぱり突発かなぁと思った。

土曜日
朝は38.2度。朝一で小児科へ。高い熱が続いているので、血液検査でCRPをチェックしたら1.4だった。突発疹などのウィルス性の病気だと0.5以上にはならないから、突発+風邪かなぁということで別の抗生物質(セフポドキシムプロキセチルDS)が出た。だけど個人的には風邪もウィルス性だし、肺炎や尿路感染を起こしているわけでもなさそうなのだけど、抗生物質はいるんだろうか……とちょっと思った。なお、CRPが8とかあったら即大きい病院に行ってもらうけど、これくらいなら心配ありませんよとのこと。座薬は使い切っちゃった旨を伝えると、今後の急な発熱にも備えて10個出して貰えた。結果的にこの後座薬は使わなかったので今うちの冷蔵庫に10本備蓄されている。おそらく日曜から解熱して、発疹が出てきますとのこと。解熱していれば保育園には行ってOKだと言われた。(突発疹は他の子にはうつらない)
先生にも言われたが、このセフポドキシムプロキセチルDSはまずいらしい。DS=ドライシロップで、顆粒だった。ベビーダノンに混ぜると、二口は食べたがめちゃくちゃ嫌な顔をして、それ以降は食べてくれなかった。夜の離乳食の時には「お薬飲めたね・抗生物質用(チョコ味)」を使ってみたが、これも断固拒否された。というか、チョコを食べたことが無い子にチョコ味ってどうなんだろう。それ以降、飲んではくれなかった。
土曜は終日38度前後だった。絵本を読んだり、おかあさんといっしょを見たりしてゆっくりすごした。予断だが、おかあさんといっしょの録画を見すぎて、私も夫もかなりの歌をソラで歌えるようになった。また夫はガラピコぷ~のタッチパッチさん回がお気に入りで神回と言いながら何度も見るので、あのりんごの歌も覚えてしまった。私はチョロミーが作ったムームーちゃまの絵描き歌がカオスすぎて大好きで何度も見てしまう。(いっけ~~いっけえええええ~~~いっけえええええええ~~~ってやつ。狂ってる)

日曜日
朝起きた時は37度。すこーし発疹があるかな?といった感じ。機嫌はそんなに悪くない。山は越えた感じだったので、一安心。病み上がりなので引き続きおうちでまったり過ごした。お昼までには熱もすっかり平熱に戻り、そこまで愚図るわけでもなく、いい子ちゃん。ミルクもよく飲み、離乳食も食べる。夫と入れ替わりで少し買いもの行ったりした。お風呂も入れた。

月曜日
お腹と背中に発疹は出てるものの、すっかり平熱だったので、保育園に預けて仕事に行った。帰りはいつもより30分早く上がってお迎えに行った。発疹は顔にも広がって、すごいグズったとのこと。抱っこしてもむすっとしてるし、不機嫌な感じ。ちょっとお疲れみたいで、月曜日は休ませればよかったと少し後悔。帰宅してからも、抱っこしていないとグズグズ泣くのでずっと抱っこ。手足が少し冷たい感じがした。いつもより一時間以上早くお風呂に入れる。発疹はお腹と背中と、顔の一部にけっこう出てた。そのまま寝かしつけるとコテンと寝たものの、やっぱり体温が低いのが気になり図ってみたらなんと35.4度。ネットで調べてみると、赤ちゃんは自律神経のコントロールが上手くないので高熱の後に低体温になってしまうことがたまにあるとのことだった。少し心配だったので、夜間救急相談に電話をかけて聞いてみると、パジャマを長袖長ズボンに着替えさせて、夏掛けの布団を二枚かけて、1時間後に体温を測って36度以下だったら夜間受診してください(要約)と言われた。や、夜間受診?と少し焦る。そんなに緊急度の高いことなのか?しかし、とりえあず帰宅した夫と一緒に寝てる娘氏を着替えさせて(もちろん起きて、もちろん泣いた)再び寝かしつけ布団を二枚かけた。一時間後図ると35.9度、その三十分後に36.4度だったのでとりあえず受診は朝でいいかなって感じだったんだけど、娘はその時点で汗だく。果たして本当にこの対応であってたのか若干腑に落ちなかった。再び着替えで、再びギャン泣き。本当にごめん……。

火曜日
低体温のこともあるし、まだ不機嫌だったのでお休みさせる。小児科に連れて行き、発疹を見て貰う。やっぱり突発疹でしたね、とのこと。低体温のことを聞くと、高熱後はたまに低体温になってしまうことはあるけど、両手両足の先が青白くなって明らかに血がめぐっていないほど冷えているとかじゃなければ、緊急性は高くないので大丈夫ということだった。安心した。また抗生物質一日しか飲んでいないことに対しては、熱が下がっているから問題ないとのことだった。手足(というか腕・ふくらはぎ)がいつもより冷えている状態は続いていたけど、熱を測ると36度はあったので、大丈夫そう。しかし不機嫌で、抱っこしてないと愚図る、抱っこしてても愚図る、一緒にいないと愚図るのでなかなか大変だった。抱っこしながらテレビを見てるとかでも、私の注意が娘にないと怒るのだ。離乳食の準備も一苦労だった。お風呂上りに体を良く見ていると、腹・背中以外に、両腕、両脚に発疹が出ていた。本には「発疹はお腹・背中だけです」と書いてあって、先生にもそう言われていたので、はて?と思う。病み上がりは免疫力が落ちているので、もしかして昨日保育園に行ったから手足口病まで拾ってきたのでは!?と不安に。寝かしつけしてからMSDマニュアルを見たり、突発疹で画像検索をしたりしていたら、腕脚にも広がってるケースを確認できたので、まあ大丈夫かなと思った。でもまとめサイト的な記事では、突発疹が手足に出たら手足口病かも!みたいなやつもあったから、なんか本当にもうやめて欲しいわ……。それはそうと夜寝る時には、腕と脚の冷えもかなり改善されていたかと思う。

水曜日
朝は36.6度、いつもの平熱。朝から笑顔もたくさん見せてくれて、不機嫌モードの終わりが見えてきた。保育園も元気で行った。お迎えに行った時はラックで寝ていたんだけど、まだ少し疲れやすいけど元気になってきました、とのことだった。体も手足も発疹はかなり消えていた。というわけで、無事突発疹は終わったのであった。

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今回は抗生物質が2回処方されて、本当に飲ませていいものか少し悩んだ。ウィルス性の病気には抗生物質は効かないし、耐性菌のことも頭をよぎってしまう。もちろん必要な時には飲まなきゃいけないんだけど、明らかに細菌感染だとわかってからのほうが良いのでは?と感じた。でもここの小児科の先生は、いつもは風邪程度じゃ薬を出したりしないし(つまり何でもかんでも抗生物質を出しているわけではないし)、今回は熱も高いし、0歳だし、念の為ということで処方されたので、最終的には飲ませた。その後いろいろ見ていたら、こんな記事もあった。

医師の意見は真っ二つ 子どもに抗生物質処方するか 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット) https://dot.asahi.com/aera/2014102900105.html

次に抗生剤が出た時は、自分が納得できるまで質問してみようと思う。

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病気の時にめっちゃ頼りにしている本、二冊。

 

子どもの危険な病気のサインがわかる本 (健康ライブラリー)

子どもの危険な病気のサインがわかる本 (健康ライブラリー)

 

この本に書いてあった「病気の時でも食う・泣く・寝る・遊ぶができていれば大丈夫」という言葉が、自分の中での指針になっている。ホームケアについてもかなり書いてあって参考になる。 

 

 症状別に「こんな時は夜間でも受診」「こんな時はホームケアでOK」などわかりやすく載っているし、大体の病気が写真入りで解説されているので、とても便利。よく処方される薬リストも載ってる。