october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

エデュケーション/タラ・ウェストーバー

東京の感染者はかなり減ってきた(とは言ってもまだ1000人超えているのだけど)。第五波が落ち着いたら、ワクチン終わった友達とお茶するくらいは許されるかなぁ。とか思っていたけど、原稿があるからそれどころではない気がしてきた。ナギ節はいつまでもってくれるだろうか。

 

 

 

真夏の間に疲弊したベランダの植物たちだが、ミニバラのモカフェローズはしぶとくしぶとく蕾をつけてはもりもりと咲いている。ハダニにやられてしまってけっこう葉を落とし、そんな状況で咲いたら弱ってしまうのでは?と一時期頻繁に蕾をピンチしていたんだけど「咲かないとやってられないんですぅ〜」とでも言いたげに、小さな蕾をつけては、ささやかに咲いてささやかに香る。花の形が微妙に春と違うのが面白い。

 

オーディブル

アイダホの山奥で育ったタラ。狂信的なモルモン教原理主義者の父の方針で、学校へも通わせてもらえず、病院に行くのも禁じられていた。兄からは虐待も受けていた。自らの将来と家族のあり方に疑問を感じたタラは独学で大学に入ろうと決意するが……。全米400万部突破&ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー第1位! ビル・ゲイツ、ミシェル&バラク・オバマ絶賛の傑作ノンフィクション

 

アイダホの自然の描写は美しいけれど、あまりにハードな人生、そして家族。愛しているからこそ、辛いと言うのもよくわかるけど、愛とはなんなんだと頭を抱えたくもなる。今だに家族と和解できていなくて家が分断しているというのも、このコロナ禍における世界の分断を見ているようでもあるな。それにしても、独学でハーバードまで行くのってどれだけ優秀だったんだろう?って目を剥いてしまう下世話な私なのだった。

 

全然関係ないけど、小学校の時の親友の女の子の名前がタラだった。こっちのタラは今はカナダのとある町で、町で一番痩せているパン屋さん(本人談)と結婚し、二人の子を育てつつ数学の先生をしている。コロナが始まってから連絡していないけど元気かな。