october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

大好きなお花サブスクサービス「霽れと褻」のこと

元気が欲しい時は、切り花を買う。
特別な時は通勤途中の駅ビルに入っているおしゃれな花屋さんか、大好きな地元の花屋さんで。それ以外の時はスーパーの花コーナーなどで。常にというわけではないが一年の半分くらいは、家の中に何かしらの花を飾っている。

画像1

書いてた同人小説のキーアイテムだったアネモネ。オタクだから。

画像2

スーパーのひまわりちゃん

画像23

芍薬大好き

画像24

スーパーのラナンキュラス

 

画像25

たまには奮発して。大好きな花屋さんで。

 

ところがこのコロナ禍で外出自粛生活に入り、花屋はおろかスーパーすら滅多に行けなくなり、不要不急ではないかもしれない花を入手するのは困難になった。でもずっと家の中にいるからこそ、やっぱり花が恋しい。ベランダにもお花は咲いているけれど、やっぱり切り花の魅力は別だ。そこで最近流行っているっぽい切り花のサブスクサービスを探すことにした。

 

失敗だった1つ目のサブスク

花のサブスクが色々あるのは知っていたけれど、自分で花屋やスーパーで選ぶほうが安いし、好きなのを選びたいタイプなので利用したことはなかった。Twitterで繋がってる人たちで利用している人はけっこういたが、覇権サービスがあるわけではなく、それぞれ色々なサービスを使っているように見えた。なので、とりあえずはどれか有名所を試してみようと、インスタの広告に出てきた名前をよく見るサービスをぽちっと申し込んだ。広告のお花の写真はとても可愛かったし。初回無料と書いてあったので、好みに合わなかったら解約すればいいやと思った。

画像3

初回で届いたお花。

この最初に申し込んだ有名な花サブスクサービスは、結論から言うと自分には合わなかった。しかも初回無料後、4回は継続しないとペナルティがあるということに申し込んだあと気付いた……。

毎週、近隣の都県のお花屋さん(私は毎回違った、同じ場合もあるらしい)がアレンジしたブーケとして届くのだが、届く時には大体萎れていた。ちゃんと水切りして花瓶に挿せば、翌日には回復していたけれど、「元気を貰いたいから花を買うのに、萎れた花を見て元気がなくなる」というのが、少し辛かった。

画像21

届いたばかりのヘナヘナになってしまった花。茎は最初からこの長さ。

画像22

活けると復活する。

ブーケは好みだと思えないものが多く、広告に掲載されていたサンプルと違いすぎてそれもちょっとがっかりだった。パステル色のガーベラ、カーネーション、スプレーカーネーション、カスミソウ、スターチスなど、スーパーにあるお花とあまり変わりばえがしない。少し傷んでいるものもあった。活けると、大体5日くらいはもつ。花のクオリティが悪い時の保障制度はあったけど、それは結局使わなかった。あとこれは個人的な好みの話だとはわかっているが、毎週「今週はこのブーケが届きます」って写真がメールで送られてくるのもあまり好きじゃなかった。楽しみが台無しになる……。(あれって喜ぶ人いるのかな?)

画像22

とは言え、人気のサービスだし、手軽に花が飾れることは間違いない。好きな人は好きだろう。私には合わなかっただけだし、どんなサービスなのか、口コミ含めちゃんと調べずに勢いで申し込んだ自分が悪い。

はー、しかしやっぱり花屋で買うしかないのかな、と思ったが……(当時)お気に入りの花屋は休業していた。そして↑サービスが解約ができない期間と平行して別の花のサブスクサービスを探した。ちょっと懲りたので、同じような毎週ブーケで届くサービスは、一旦パス。日比谷花壇がやっているサービス「ハレノヒ」がすごい良さそうだなって思ったんだけど、そもそも店舗に取りいくサービスなので自粛期間中は無理だ。(会社のそばに店舗があるので、出社するようになったらありかも)

そんな中で、発見したのが「霽れと褻」だった。
ハレトケ、と読む。

霽れと褻(ハレトケ)と、花と新聞の定期便**

霽れと褻は都内でお花屋さんをやっている株式会社BOTANICが提供する花サブスクリプションサービスで、他の花サブスクとは違い「月に1回・3000円」コース一つだけ。花新聞が一緒に届く。詳細は、公式サイトからの以下の引用で。

霽れと褻 公式|毎月届く、花のある暮らし。季節の花と、花屋が編集する新聞の定期便。霽れと褻(ハレとケ)は、暮らしを豊かにする四季折々の花と、その花に関する新聞を毎月セットで届けします。花に触れ、花を知るこfaretoqe.com 
霽れと褻
https://faretoqe.com/

霽れと褻(ハレとケ)は、”farm to vase” をコンセプトに、良質な花を、最適な流通経路で、誠実な情報と共にお届けしています。花屋で手に入らない旬の花と、その花に関する新聞を毎月お届けする「花と新聞の定期便」を始め、新しい花の楽しみ方を提案します。

花と新聞の定期便

3,000円 / 月(税別・送料込み)

毎月届く花のある暮らし。
花屋では手に入らない旬の花と、その花のストーリーを知る新聞が、毎月ご自宅に届きます。
特集する花一つひとつについて、ちょっとした豆知識から、生産者の話、そしてその花の魅力を最大限に引き出す飾り方など、花屋の店頭ではなかなか知れないことを学べます。
花が届いた瞬間を彩るだけでなく、その後の花との時間をもっと豊かにしてくれる、花の定期便です。
花のある暮らしを充実させたい方、花のある暮らしをしたいけどなかなか実践できない方、忙しくて花屋に行けない方、様々なライフスタイルに寄り添います。

本当は元々申し込んでいたサービスを解約してから申し込もうと思っていたんだけど、Twitterやインスタを見ていたら居ても立っても居られず、前のめりで申し込むことに。

サービスの手触りって、なんかSNSからもわかったりする。これはもしかしたら、ものすごく良いものを見つけたかもしれない、とワクワクした。とは言え、前のサービスでがっかりしたこともあったから、期待しすぎないように……とも自分に言い聞かせながら、最初の号が届くのを待った。

2020年5月号 カンガルーポー

画像7

5月16日、初めての「花と新聞の定期便」が届いた。2020年5月号は、カンガルーポー。全然聞いたことのない花だった。はじめて見るけど……すごい存在感がある。そして空間が一気におしゃれになった!一緒に入っていたワックスフラワーも可愛い!

画像8

画像9

画像10

2020年6月号 百合

画像11

6月号は百合だった。届いた時にはまだ全て蕾で、ゆっくり一つ一つ花開いていくのを楽しむことができた。百合を買って飾ることはあっても、こんな大量に、このボリュームで自分で買うことは絶対にないと思うから、ものすごい体験だった。香りもめちゃくちゃ良かった。

画像12

画像13

画像14

2020年7月号 アガパンサス

画像15

7月号はアガパンサス。今の季節、色んなお庭や玄関先で咲いているのは見かけるけれど、切り花を飾るのははじめて。間近で見ると小さな百合みたいでとても可愛いし、こっくり深い紫、淡いスミレ色、藤がかかった白など、色味の違いを見ているだけで楽しい。俳句もはかどる。

画像16

画像17

画像18

 

霽れと褻の良いポイント

今のところ、ものすごく満足している。毎月楽しみで仕方が無いし、しばらく継続したいと思う。良いと思うところ、好きなところをまとめてみた。

・花のクオリティが高い

画像19

Farm to vase つまり、農場から花瓶へ、と謳っているだけあって、とてもフレッシュで元気お花が届く。梱包も丁寧で、萎れていたり、傷んでいたりすることは絶対にない。持ちも良い。もちろん水を替えたり、水切りなどのお世話は必要だが、カンガルーポーとワックスフラワーは3週間飾っていたし、百合の花もダイナミックな姿を10日ほど楽しむことができた。アガパンサスは届いたばかりだけど、蕾の花もまだ多く、これから楽しめそうである。持ちが良いだけじゃなくて、姿もとてもきれい。

・花新聞が面白い

画像20

一緒に届く花新聞はフルカラーで8ページ。広告は一切載っていない。内容は生産者インタビューや写真、テーマのお花の図解と水揚げの仕方や飾り方のコツなどが紹介されている。インタビューは読み応えがあって面白い。花農家さんのことを、今まで切り花を買っていてもあまり深く考えたことはなかったけど、この花新聞を読むようになってから、当然のように存在する生産者の人について思うようになった。色んな人生があって、色んな挑戦があって、綺麗なお花ができるんだなと思うと感慨深い。また、写真もとても綺麗だしときめく。毎回フォトグラファーの人が違って、その方の紹介コーナーがあるのも良い。できれば花新聞のバックナンバーを電子でいいから購入させて貰えると嬉しいな。

・サービスが親切

サブスクにありがちな「できるだけ解約させないようにする努力」は全く感じない。メールも必要以上は送られてこない。一方で、毎月お届けの日時間指定を事細かに聞いてくれるのが親切。いつ解約してもOKで、継続の場合は毎月最終日に「注文ありがとうございます」と翌月分の決済メールが届く。ポイントが溜まるわけではないので、いつ退会しても、戻っても大丈夫。一旦休会してからもまた申し込む時に気持ちよく始められる。サービス全体の距離感が心地よい。

・花への情熱を感じる

とにかく、これに尽きる。サービス全体を通じて、ただ「花が好き」以上の情熱、むしろ花オタクのそれを感じるのである。私もオタクなので……わかる……わかるぞ、推しへの溢れるばかりの想い。情熱ファースト故に、素晴らしいビジネスになっているという、一番の理想系な気がする。そう言うサービスって中々見つけるのが難しいから、出会えてよかったと心から思う。

画像21

 

霽れと褻のマイナスポイント

私は大満足しているので、特に無い。だけどどういう目的でお花をサブスクするかは人それぞれだと思うので、比較する際に気になるかもしれないポイントを上げておく。

・花は基本1種類

その時の特集によっては、一緒に飾るグリーンやお花が少し付いてくる時もあるが、基本はメインの花一種類。なお、今のところ色は複数入っている。アレンジブーケになっているわけではないので、ブーケを飾りたい人のニーズには合わないと思う。花の種類は毎号決まっているので、好みじゃない花がくる月もあるかもしれない。その場合は、その号は解約するということもできると思う。その翌月の花が好きならまた申し込めば良い。

・背が高い花がくる

基本的に背が高いままのお花が来るので少し大きめの花瓶が必要。もちろん自分で短めにカットして活けたり他の花と合わせたりなど自由度は高い。そして花新聞に色んな活け方の参考例も入ってるのでそれも楽しい。でも小さいブーケで届いたものを、さっとコップや空き瓶で飾るくらいが丁度いいという人には向いてないかも。余談だが、水切り用のハサミは一本持ってるほうが良い。キッチンバサミでも切れるけど、お花用のほうが切りやすいし水揚げも良くなる。

・他のサブスクに比べて値段が高い?

個人的な感想で言えば、この内容で月1回3000円(送料込・税抜)は安いと思うが、「週1回500円」に比べたら高いと感じる人も居るかもしれない。でも私が入ってた別のサブスクのプランは「週1回800円プラン・送料別」で結局毎回1265円かかり、4回頼まないと解約ペナルティがあったので送料も含めて1月分で合計5060円支払った。そう考えると月3000円は高くないと思う。どちらのサービスでよりハッピーになったかは言わずもがなだ。

新規受付について(2020年7月21日更新)

花の発送数が上限に達したため新規申し込み受付を中止していたみたいだけど、21日より再開したようです。

画像22

 

今後も新しい号が届いたらちょいちょい記事にして紹介したいと思う。
お花は不急かもしれないけど、自分にとっては絶対に必要なものなので。
贅沢品ではあるけれど、これからも愛でて行きたい。

 

おまけ。
百合の花が開く所をタイムラプスで一晩かけて撮ってみた動画。(Twitterは自分の別垢です)

 

おまけその2。
お花問屋さんで安売りのお花をいくつか買ってきたのでアガパンサスと合わせてみた。

画像26

画像27