october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

色んなことを考える

右手の親指の付け根の骨の中に空洞があり、腫瘍のようなものが出来ている可能性があるらしい。最初に指摘されたのは11月の終わり頃のこと。抱っこのしすぎによる手首の痛みが酷かったので湿布を貰うついでに見てもらおうと整形外科でレントゲンを撮ったら、何かがある可能性がありますと。その時は半年後にもう一度レントゲンをと言われたのだけど、妊活していることを告げると、じゃあ三カ月後にしておきましょうということになり、そして先週、これまた抱っこのしすぎにより腰の痛みが激しくなったので診てもらうついでにもう一度右手のレントゲンを撮ると、やっぱり何かありますね、と。大きくなってないし、また半年後にチェックでもいいよと言われたけど、先生があまりにも「あるなぁ、確かにあるなぁ」とレントゲンを見ながら繰り返すものだから不安になり、進められるまま外部のMRI専門クリニック(診察はしないで撮るだけの所)に撮りにいった。その結果を見て先生は「あるなぁ、確かにあるなぁ、良いものだか悪いものだかはっきりさせるには一度大学病院で見てもらってください」と。っていうかさー、どうせそうなるなら最初から大学病院でMRIも纏めて撮ってもらうようにすればよかったのでは?と若干解せない。とりあえず今はその状態で、来週紹介状を貰って、その後行けるタイミングで某医大の整形外科に行くことに。

正直、全くなんにも自覚症状が無かったので、其処に何かあると言われても現実味がないのだけど、悪いものなのかもしれない、と思い出したら痛むような気がしてくるから不思議なものだ。例えこれが悪いものだったとしても、まだ小さいし、三カ月前と比較して大きくなったりもしていないし、(まあ多分)いきなり死ぬわけではないのだけど、やっぱり色々と悪いことを考えてしまって、悲しい気持ちになったりしょんもりしたりを繰り返している。調べてみると大人がかかる骨の悪性腫瘍はほとんどが転移性のもので、それ以外は良性腫瘍がほとんどなわけだから、今私が他のがんに掛かってるとかじゃなければこいつは腫瘍だとしてもまあまず良性なんだけど、それでもモヤモヤした不安は晴れない。まー、とはいえ健康診断だって受けてるし乳がん子宮頸癌の検査も甲状腺エコーも一年以内にしているし胃腸の調子も良いし便秘知らずだし何より体重が全然減ってないのに転移するほどどこかのがんが進行しているとは思えない。

これから先、年を取るに連れてこういうことはどんどん増えるんだろうなと思う。健康診断でひっかかることだって増えてくるだろうし、祖母も大叔母も乳がんをしているし、今回が違うとしたってがんにかかる可能性だって普通にあるだろう。どうしても考えてしまうのは娘のことで、やっぱり子を残して逝かなければいけない無念のことは想像するだけで、もうどうしようもなく、たまらないほどの辛さを感じる。ママがおばけになっちゃった!じゃねーよー!おばけになりたくない!それでも子に先に逝かれるよりは……と想うけど、やっぱりどっちにしたって別離は辛いしできるだけ考えたくないし怖い。友だちの妹で子がまだ1歳になる前にがんを発症した子がいて、今は寛解して元気にやっているのだけど、その時の恐怖やそれを乗り越える強さのことを思うと、本当に、もう本当にすごいな頑張ったな偉いなって思う。当事者の痛みや辛さ恐怖を、本当の意味で理解出来る筈も無いし、ただ想像しているだけの自分がしょもしょもしちゃいけないなと思う。あともしこれが悪いものだったとしたら、娘を抱っこして手が痛くなってなければ医者に行かなかったわけだし、そしたら発覚しなかったわけだし、娘に感謝しかない。まあでも多分心配するだけしといて、大したものじゃありませんでしたという結論になるんだろう。と、願っている。あと心配しすぎるのをとりあえず止めよう。

ついでに言うと、ものすっごいどうでもいいことなんだけど、今度行くその某医大の整形外科のお医者さんと十年近く前に合コンしたことがあるので、その時に会った人と会いませんようにと心から思う。(まず間違いなくこっちのことは覚えていないだろうけど、色々な意味であまりにインパクトが強い人だったのでこっちは忘れられないのだった……)しょうもないオチを付けた所でこのエントリーは終わる。