october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

ペンネームのこと

今の二次創作のペンネームを使い出して、18年近くになる。深い意味はなく、本名と母音を同じ響きにして、適当な漢字を当てはめた名前だ。それでも今は本名よりもこっちで呼ばれることのほうが多いし、とても馴染んでいる。多分、道で呼ばれても、うっかり振り返ってしまうと思う。

その一方でオリジナルの方のペンネームは、去年全く新しいものに変えた。前のものは8年前につけた名前で、当時、色々と(おもにラノベを)投稿するのに使っていた。けっこう気に入っていたし、当時はそれなりに馴染んでいた気がするが、その後数年間放置していたら、もう全くしっくりこなくなっていた。今からもう一度その名前で、と思うには、違和感がありすぎて、また(あまりこういうことは言いたくないが)年齢的にもちょっとこれはなぁ、という感じで、もう少し今の自分の身に馴染むものを付けたかった。

色々と試行錯誤した上で最終的に「十月」にしたのは、はじめて新人賞に応募したオリジナル小説のキャラに関係しているのが一つ、また私にとっては物語は十月十日腹で温め大変な苦労をして外に生み出すものに似ていると言うことと、そして自分の子が十月生まれであることなどから来ている。実際の出産は無痛分娩だったので、苦労は少しだったのだが。(それでも少しは痛かった、少しは)。むしろ子に関しては温めている期間の方が大変だった。なので……と言うわけではないが、じゅうがつではなくて、とつきと読む。投稿を続けるなら同じ名前の方が有利だよと言うのがプロになった友人の言葉でもあるので、とりあえず今のフェーズが終わるまではこの名前で行こうと思う。(苗字もあるが、それはここには書かない)

2019年で賞に応募できたのは2本だけだが、ラッキーなことにどちらもいくらかは選考を進み、受賞には届かなくとも評価コメントを貰うことはできた。そのコメントの中で、まだ誰にも呼ばれたことがない真新しいペンネームで呼ばれて、それは私のこと?と不思議な気持ちになったが、そこで立ち上がった人格を大切にして、今年もチャレンジしていきたいと思う。本当に、この際、もう1本だけでもいいので。

書く時間は相変わらず、中々取れない。新しい生活様式の中でどうやって一人時間を確保するかと言うのは、これからの課題である。まだ子どもがいない時に書いた「30代会社員の原稿人生戦いメシ」を読むと、うらやましくて仕方がないが、それでも産後にもう一度立ち上がった自分を信じて、また書くことと向き合いたい。このnoteを書くこともその一環で、とりあえず7月中に記事30本を達成することを目標に、頑張る次第である。