october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

人を襲うクマ 遭遇事例とその生態/羽根田治

夏休みは10日ほど三浦半島に行っていた。部屋を借りて、住むように滞在。近所のスーパーで買い物をして自炊をし、毎日洗濯機を回して干し、掃除機もかけ、本当にいつもの生活の延長線上にあるような休暇。スーパーの帰り道に見る花がいつもと違う、それだけでなんとなく楽しくなる。海岸が近い家だったので、何度も海水浴に行った。パラソルを借りて、その下にテントを張り、子どもたちはライフベストをしっかりときて、大人は「服か?」というような水着で完全防備。台風が近かったが思ったより海は荒れていなくて、午前中からお昼まで波を楽しんだ。子と甥っ子は日焼けしていい色にこんがり焼ける。怖いニュースを見ていると、海なんて行くもんじゃないと思ってしまうけど、実際に行ってみるとやっぱり楽しいし気持ちがいい。何より子供たちの表情がとても良かった。安全対策はしっかりしてまた行きたいな。

あとは早起きして毎朝の浜辺のウォーキング&ランが楽しかった。かなり健康的な日々だったな〜。すでに戻りたい。

 

Kindle Unlimitedに山と渓谷社の、山岳遭難のシリーズが色々とあるので最近じわじわ読んでいる。冒頭は福岡大学ワンダーフォーゲル部の有名なヒグマ襲撃事件だが、それ以降は2000年以降の獣害事件が続く。熊が攻撃に入る時は顔と下腹部を狙ってくる。襲われた場合、地面にうつ伏せになり首と頭を守るようにすると数分で熊の襲撃は終わる(やりすごせるかもしれない)。子熊の近くには必ず母熊がいる(危険)なので子熊には絶対近づかない。山に入ることは熊の領域に入ることなので人間側が注意を払う。気配。音。足跡。熊棚。注意を払う。熊鈴は重要だけど過信しない。早朝と夕方以降は遭遇しやすい……などなど、役に立つかどうかはさておき、山に行くなら(あるいは行かなくてもクマのことを考えるなら)、大切な話がいっぱいだった。羽根田さんの文章は面白いから、ほんとぐいぐいと読んでしまう。

海が怖かったように山も怖いと思っているけど、一方で文章の隙間から溢れ出る山の素晴らしさを浴びていたらちょっと山に行きたくなっていたりもする。