october notes

俳句と小説と読書と記録と記憶

私のジャンルに「神」がいます/真田つづる

台風が来るらしい。娘の誕生日も来る。今は運動会のシーズンでもあるのだが、とにかく台風にかぶりがちで、去年も一昨年も延期となった。今年も娘バースデーパーティーで大阪から義父母がやってくるのだけど、台風のせいで滞在予定が一日短くなった。せめて当日は晴れるといい。

 

5年前のことを考える。個人的に、出産経験から得た学びって何だろうと思い返してみると「無痛分娩はいいぞ」以外に、特に言うことがない。大体、歯医者には麻酔どころか笑気ガスまであるのにね?って思う。(笑気ガスが医療上必要な場面があるというのは理解できるけど)

出産の経験話してて「生まれたら母性がぶわ〜って湧いてくると思ったのにそんなことなかった……私って母性ないのかな……」みたいなこと言う人、たまに、わりといるけど、そもそもそっちがデフォルトだと思ってる。私が最初思ったのは「思ったよりでかいのが入ってたな」と「お、二重だ」だ。ホヤホヤちゃんは可愛いけど、当時は赤ちゃん慣れしてなかったのでまだおそるおそる接する的なところがあって、多分今のほうが、他の人の赤ちゃん見て「ほわわわわあかちやん〜〜きゃわわわわでちゅね〜〜〜〜」みたいなテンションになる。

娘が2ヶ月のホヤホヤちゃんだった頃、初めてベビーカーお散歩を兼ねて郵便局に娘の口座を作りに行ったら、小さな郵便局内でおぎゃんおぎゃんと泣いてしまい、その時に少し派手なマダム系おばあちゃんに大きな声で「あらっ!!その泣き声は、まだ生まれてすぐねっ!?」と言われて、ちょっとタジタジになってしまったことがあるんだけど、多分あのおばあちゃんも、赤ちゃんきゃわわと思ってたんだろうな、と今は勝手に思ってる。月齢低い赤ちゃんの泣き声は愛おしく、また、町で遭遇するのはそこそこレアなのだ。

 

真田さんのこのシリーズ、果たして読んでいなかった同人女、いるか?というくらい私の同人垢のほうでは毎回毎回話題になっていた。ネガティブに振れるほうの、あー、経験あるあるという気持ちが、同人女たちのひたすら創作が好きという姿勢で昇華されていくのが、なんか、毎回、とても泣ける。そして大体みんな、おけけパワー中島が大好きなのだ。同人の話だけど、同人じゃなくてあらゆる創作する人に刺さると思う。そしてシスターフッドの話でもある。

イベント行きたいという気持ちばかりが膨らむ。こんな日々は戻ってくるのかな。

 

 

少し話は逸れるが、最近シーズン2が公開されている。

で、その中の3話目「出戻り同人女の感情」

 

私は出戻りじゃなくて育休同人女だったので(産後1年ほど休んで復帰)ちょっと違うんだけど、でもなんか凄いわかるわかるやっぱり好きなものがあるのって良いよねっ!!と思ってこの話を読んでいたのだけど、「同人やっているのは独身女で、既婚子持ちがいるわけない」みたいな意見を見た、というツイートを見かけた。

また聞きなので実際そんなことを言っている人がどれだけいるかは知らないが(というかそれは完全に事実誤認で、昔から同人界のけっこうな割合で既婚女性はいたし、それを表す言葉もあったけど)そのとんちんかんな意見と、昨日うっかり読んでしまったこの漫画。

gendai.ismedia.jp

 

子を一人二人産んだくらいで、別の生き物になるわけでもなし。
女を、というか人間を舐め過ぎなんだよ、と思いましたね。